せとまちコラムSetomachi Column
早期がん検診 「尿中腫瘍マーカー」
各種検査からだに優しいがん治療2023.04.26 2023.04.28
一般的にがん検診で行う腫瘍マーカーはある程度進行していないと上昇しないことが多いです。一方、「尿中腫瘍マーカー(ジアセチルスペルミン)」は乳がん、前立腺がん、子宮頸がん、子宮体がん、腎細胞がん、膀胱がん、大腸がん、胃がん、肺がん、骨髄性白血病など、がん細胞が増殖するに従って上昇し、比較的初期のがんにでも反応します。従って、総合的ながんリスクの評価となり、早期がん検診として有効です。また、通常の腫瘍マーカーが反映しないタイプのがんの評価も可能となります。
また、細胞分裂を異常に繰り返し増殖することを反映して上昇しますので、がん治療の際の効果判定にも有効です。「尿中腫瘍マーカー(ジアセチルスペルミン)」が低下すればがんの増大速度は低下していると考えられます。
「尿中腫瘍マーカー(ジアセチルスペルミン)」は尿検査により短時間(30分程度)で結果を知ることができます。
記事監修
米澤 公器
瀬戸のまち統合治療院
よねざわ生活習慣病・脳クリニック院長
関連記事
-
ファスティングで期待できる効果とリスク
各種検査2022.05.24
ファスティング(断食)は、一定の期間、全ての食物もしくは特定の食べ物の摂取を断つことです。近年、健康促進・美容などの目的で行われるファスティングが脚光…
-
「がん」の治療 Part2
からだに優しいがん治療2022.04.23
代謝の問題からみた「がん治療」について考えていきます。まず、がんの遺伝子変異は「活性酸素」によりDNAが傷つけられることから始まると考えると、活性酸素…
-
喘息の相談が増えてます
保険診療各種検査点滴療法各種治療2022.10.31
最近は、季節の変わり目で体調をこじらせて風邪気味で咳が出る方や、アレルギー性の喘息症状の相談が増えています。 当院では、まずは喘息予防に…
-
「がん」の治療 Part3
からだに優しいがん治療2022.04.26 2022.10.28
最後に、正常細胞に影響を与えずがん細胞を直接攻撃して抗がん効果を発揮する高濃度ビタミンC点滴治療について説明します。 ビタミンCは一般的…
-
「がん」の治療 Part1
からだに優しいがん治療2022.04.22 2022.12.17
「がん」がどんな病気かを考える際に、どこに相談するかにより説明は大きく変わるかと思います。大学病院などの標準治療を行う病院では「がん」は遺伝子の問題で…
-
動脈硬化は改善しないのか? Part2 「原因編:カルシウムパラドクス」
各種検査点滴療法2022.05.26 2022.12.17
前回は動脈硬化の一つ目の原因となる「酸化ストレス」と「慢性炎症」について説明しましたが、今回は二つ目の「カルシウムパラドックス」についてみていきましょ…